子育てと「発達障害」

おすすめしたい。発達障害に関する本②

本の紹介・第2弾です。

もっとたくさん本を読みたいけれど、日々の生活に追われてなかなか時間が取れない…。
つい「忙しいから」と言い訳をしてしまっている自分がいます。
時間がないのなら、短い時間でも読める本を探せばいいではないか!ということで、今回は、絵本を紹介してみたいと思います。

『発達凸凹なボクの世界 ─感覚過敏を探検する─

著者 プルスアルハ(お話と絵:細尾ちあき 解説:北野陽子)

 

 

著者について

私が発達障害について調べていた時に、たどり着いたサイトがありました。
それが、NPO法人ぷるすあるはが運営している「子ども情報ステーション」です。
NPO法人ぷるすあるは、精神科の看護師と医師を中心としたプロジェクトチームで、絵本やウェブサイトなどのコンテンツ制作、普及啓発活動を通して精神障がいやこころの不調、発達障がいをかかえた親とその子どもを応援しています。
子ども情報ステーションについてはこちら↓

https://pulusualuha.or.jp

そしてこの絵本の著者「プルスアルハ」は、『NPO法人ぷるすあるは』の中心メンバーである、細尾ちあきさん(看護師:お話と絵を担当)+北野陽子さん(医師:解説を担当)の著者ユニットです。

 

本のあらすじ

主人公のタクくんは、感覚過敏の性質がありますが、お母さんはそれに気づいていません。
タクくんは、学校では、周りのガヤガヤした音や給食の匂いが苦手で、いつも我慢しています。
授業参観の日、お母さんに着ていくようにと言われた長袖がチクチクして耐えられず、脱いでしまいます。
その夜、タクくんはお母さんにとても怒られてしまいました。

わざとやっているわけじゃないのに。ぼくだってがんばっているのに…。タクくんは、自分はみんなと違うダメな子なのかな…と落ち込んでしまいます。

ある日、様子を見ていた学童クラブの先生が、タクくんは大きな音が苦手だということに気づきます。そして、タクくんは感覚過敏かもしれないということをお母さんに説明します。
それから、お母さんや周りのみんなは、タクくんの苦手なこと探しをしました。

お母さんは、洋服のタグを切って、不快に感じるチクチクの原因を取り除いてくれました。
周りの人たちが、自分の苦手なことを理解してくれた。自分はダメな子じゃなかったのだと、タクくん自身も自分の苦手なことがわかって安心したのです。

本の最後には、解説があり、感覚過敏の例とその対応、シーン毎(教室・行事編/給食編/家庭編)の対応のポイントなどを説明しています。そして、書き込んで使えるシートが付録についています。

この本を読んで感じたこと

読んでいるうちに、なんだか涙が溢れてきてしまいました。
自分の性質を、誰も理解してくれない。
いつもお母さんに怒られてしまう。
タクくんは、いつもじっと我慢して、お母さんに怒られないようにしようと頑張っている。それが切ない。

我が家の場合、ナッツは我慢しない人ですから。洋服がチクチクして気持ち悪ければ、
「チクチクする~!!」
とカンシャクを起こして、その服は絶対に着ようとしません。
「チクチクする」「ゴワゴワする」「なんか気持ち悪い」「きつくて苦しい感じ」
結局一度も着ないでお蔵入りとなった洋服は数知れず。
もったいないので、衣類を買うときは、ナッツも一緒に連れて行き、本人に選ばせるようにしています。試着できるものは必ず試着させる!
でも、下着や靴下は試着できないのが困るんですよね。
そんな風に、我が家も苦手なものは、初めから除外していけばいいのだ!!とわかってから、余計なイライラは感じなくていいようになりました。

ただ、やはりタクくんの家庭のように、感覚過敏であることになかなか気づけなかった。
その間、ナッツはずっと苦しんでいたのかと思うと、ごめんね…という思いでいっぱいです。
ナッツはすぐにカンシャク起こすので、ついつい私もイライラして、喧嘩腰になってしまうんですよね。

ナッツは小学生の頃、しょっちゅうお腹が痛くなったり、頭が痛くなったり、微熱が出たりして保健室で休んでいることがありました。
保健の先生から電話が来て、迎えに行ったことも何度もありました。でも、家に帰ってくると、けろっとしてとても元気なのです。
近所の小児科に連れて行ってみたりもしました。
今思えば、整腸剤をもらったところで、お腹が痛いのは治ることはないですよね。

学校が嫌で、仮病なんじゃないか??なんて疑ったりもしました。
でも、多分、その時は本当にお腹が痛かったんだと思います。
本当に頭が痛くなるんだと思います。
でも、当時はそれが理解できなかった。
もう少し早く気付いてあげればよかった。

体調が悪くなるってことは、きっとストレスを感じていたから…。
ストレスがある。体調も悪い。でも、周りの人(お母さんも!)自分をわかってくれない。ナッツの場合は、ギャーギャー騒ぐことで、発散していたんだろうけど、きっと辛かったんだろうな。
今は、ナッツの話には必ず耳を傾けるようにしています。そして、信じます。
そうやって、会話をして行く中で、大きな音が苦手だったり、光を眩しく感じたりすることもわかってきました。

一番近い場所にいる「お母さん」が理解してくれるということが、子どもは何より嬉しいのではないかと思うのです。

この絵本は、感覚過敏に戸惑っている子どもの気持ちが伝わってきます。
そうだったのか!と、気づかせてくれます。
絵本なので、お子さんと一緒に読むのもいいと思います。
我が家の場合、ナッツはこの絵本を見ても「ふ〜ん」っていう冷めた答えしか返ってきませんでしたが…。思春期の中学生ですから「なんなの?今さら?」って感じです。
ちょっと遅かったか(泣)という思いですが、あらためて、感覚過敏ということを知ることができてよかったです!
後ろの解説の、シーンごとの対応ポイントも役に立ちます。

この本のお話と絵を描いているのが、看護師さんだと知った時は驚きました。
独特な色使いと世界観で、障害を抱える子ども達の内面が映し出されているような感じです。やはり、現場で子ども達に寄り添ってきた方だからこそできる表現なのだろうな…と思いました。

他の絵本(プルスアルハ著)の紹介

子ども情報プロジェクトのホームページに、絵本が紹介されています。
また、これらの絵本以外にもアイテム・グッズ・書店流通していない絵本なども掲載されています。
例えば、感覚過敏の特性を伝えるパスケースや、きもちいろいろカード(気持ちをみつけるヒントに・コミュニケーションツールに)など。
自分からは気持ちを伝えるのが苦手だったとしても、こういうグッズを使うことで、周囲に伝えていくことができますよね。

【こどもの気持ちを知る絵本】

子どもの気持ちを知る絵本①
『わたしのココロはわたしのもの─不登校って言わないで』
学校に行くのがしんどい子どもの気持ちを描く絵本

子どもの気持ちを知る絵本②
『ボクの冒険のはじまり─家のケンカはかなしいけれど・・・』
「両親のケンカと暴力」の中にいる子どもの気持ちを描く絵本

【家族のこころの病気を子どもに伝える絵本】

家族のこころの病気を子どもに伝える絵本①
『ボクのせいかも・・・─お母さんがうつ病になったの─』
「親がうつ病」のとき、子どものケアの絵本

家族のこころの病気を子どもに伝える絵本②
『お母さんどうしちゃったの・・・─統合失調症になったの・前編─』
「親が統合失調症」のとき、子どものケアの絵本

家族のこころの病気を子どもに伝える絵本③
『お母さんは静養中・・・─統合失調症になったの・後編─』

家族のこころの病気を子どもに伝える絵本④
『ボクのこと わすれちゃったの?─お父さんはアルコール依存症─』
「親がアルコール依存症」のとき、子どものケアの絵本