先日、ネット上で「不登校になってよかったことベスト10」という記事を見かけました。
え?不登校になってよかったこと?
しかも10個もあるの?
考えてみたこともありませんでした。
不登校というと、どうしてもマイナスのイメージがあるけれど、確かに悪いことばかりではなのかも…。
我が家の娘は、ほぼ不登校であります。
中学1年の4月下旬あたりから休みがちになり、その後なんとか登校するようになったものの、支援教室で1時間くらい過ごして帰ってくる毎日でした。
3年生になってからは支援教室にも行けなくなり、保健室にちょっと顔を出すだけの日々になりました。
一応、毎日学校には行っていますが、滞在時間、ほんの数分。
そんな中学校生活も、終わりに近づいています。
よかったことの前に、逆によくなかったことを考えてみようと思います。
・勉強が遅れた
・体力が落ちた
・朝寝坊になった
・中学校生活の思い出がほとんどない
家にこもりがちなので、学力や体力が低下して、人との関わりが少なくなります。
娘の場合は、進学したい高校や大学があるわけではないので、不登校でも受け入れてくれる高校に進学できるよう、最低限頑張ればいい。
友達や楽しい思い出を作るのは、これから先いくらでもできる!
この不登校の経験も、後で役に立つ時が来るかもしれない。と思うので、私は不登校になったことがそれほど悪いことだとは思っていません。
とは言っても、そう思えるようになるまで、時間がかかりました(*´-`)
私が子供の頃は「学校に行かない」という選択肢はありませんでした。
昭和生まれなので「学校=絶対に行かなければいけない」と思っていたこともあり、初めの頃は、なんとか娘を学校に行かせなければ!と焦っていました。
なんで普通に学校に通うことができないんだろう。周りのお友達と比べて落ち込んだり…。
ですが…。
無理やり学校に連れて行ったところで、本人は苦痛なだけで、どんどん心が傷ついていったり体調が悪くなっていくだけです…。
学校に行かないからといって、人生が終わるわけではない!
周りと比べるのは意味がない。
そう思うようになったのです。
ちょっと話が逸れてしまいました。
それでは、よかったことを考えてみましょう!
10は難しいので、3つ挙げてみます(3つだけか?!)
よかったこと1
娘との会話が増えた
娘との会話が増えた
何よりも、一番よかったのは「娘との会話が増えた」ことです。
中学1年で学校を休み始めた頃は、とにかく娘はイライラしていて機嫌が悪かった…。
もともとすごいカンシャク持ちだったこともあり、ちょっとしたことでギャーギャーわめくんですよね。
名前を呼んだだけで、「うるさいっ」って言われたり。
私もついイライラして言い返してしまう。
それはもう、すごい、罵り合いの大ゲンカです。
しかし、ある時、怒りたいのをちょっと我慢して話を聞いてみることにしました。
『怒りそうになった時には、6秒待つと少し冷静になれる』と聞いたことがありますが、本当にちょっと一呼吸をおいて、「いや、待てよ。これを言ったら、さらに娘の怒りが大きくなるだろうな…。」
だから、掛ける言葉を変えてみる。
そういうことを続けていくうちに、「お母さんは話を聞いてくれる」と思うようになったのかもしれません。
ポツポツと話をしてくれるようになりました。
それからは、とにかく話をするようになりました。
「学校行きたくない」
「今、何が一番嫌なのか。」
「○○が嫌だ」
「じゃあ、こういう風にしてもらえないか、先生に相談してみよう。」
「そういうのは嫌だ」
「じゃあ、どうすればいいと思う?」
つまずいたらとにかく話し合いました。
しょっちゅうケンカにもなりました。
親はつい、上からモノを言いがちですよね。
自分の考えや常識を押し付けるのではなく、子どもの言葉を受け入れることがとても大切なことなのだと気付きました。
今では、学校のことに限らず、好きなアーティストやアニメのことなど、なんでも話してくれますし、家に居るのにLINEを送ってきたりもします。
もし娘が休まず学校に通っていたら…。
感覚過敏や発達障害がある娘は、やはりいろんなストレスが溜まって、毎日不機嫌だったのではないかと思います。
宿題が終わらないだの、部活が大変だのとカンシャクを起こしては、私と言い争いになる。
口をきかなくなっていたかもしれません。
不登校になってよかったこと。
娘とよく話すようになった。
これが一番です。
よかったこと2
絵が上達した
絵が上達した
家に居る時間が長い。しかし、勉強は嫌いだからやりたくない。
娘は最初はゲームばかりしていました。
しかし、さすがに飽きたらしく「ヒマ。何かやることない?」となりました。
小さい頃から絵を描くのが好きだったので、絵を描き始めました。
そんな時に、たまたまユーキャンの「デジタルイラスト講座」というものを見つけたのです。
テキストの他に、CLIP STUDIO PAINTのソフトやペンタブレットがセットになっているので、パソコンさえあれば、気軽にデジタルイラストを始められるという便利な講座!
学費はちょっと高めですが、娘もやってみたい!と言うのでさっそく申し込みました。
教材のペンタブは、板タブレットというもので、接続したパソコンなどの液晶画面を見ながら使用するタイプのものです。
手元の板タブに絵を描くけれど、描いた絵はパソコンに表示されるわけです。手元を見ないで描くことになります。当然、慣れるまでは難しい。
キィィィィ!イライラする!
やはり怒りまくっていました(汗)
しかし、イライラしながらも描き続けていくうちに、だんだんコツをつかんでいったのです。
好きなイラストレーターさんのYouTube配信などを見ながら、自分なりに練習を重ねていきました。
クリスタで絵を描き始めてから約2年半くらいですが、驚くほど上達しました。
はじめは線画に色を塗っただけだったのが、影やハイライトを入れたり、線に強弱をつけたり。
学校に通っていたら、毎日勉強や部活に追われて、きっと絵を描く余裕はなかったと思います。
約2年半、とにかく絵を描きまくったことは、確実に娘の力になっています。
よかったこと3
母(私)の世界が広がった
母(私)の世界が広がった
娘は、ボカロや歌い手さんの曲をよく聞きます。
初めは、ボカロって何?状態でしたが、いろいろ教えてもらって、私も聴くようになりました。
昨年は娘と二人で東京に出かけ、はるまきごはんさんのライブに行きました!
はるまきごはんさんは、作詞・作曲・アニメーション作りまで全て自分でやっていて、歌も歌っている。本当に多才!
ボカロPや歌い手さんは、基本的に顔を出さず、ソーシャルメディアだけで活動しているのに、とても人気があります。
今の時代って、自分次第で何でもできるし、いろんな可能性があるんだなぁと。若者から力をもらえた感じです(笑)
そんな影響があったり、娘のために考えた「感覚過敏の缶バッジ」の販売を始めたこともあり、ちょっとずつですが、新しいことにチャレンジし始めています。
缶バッジのデザインを考えるために、Illustratorの勉強をし直したり、配色の本を読んだり。
最近はまた別のやりたいことが見つかって、勉強を始めました。
娘が普通に学校に通っていたら、私も普通に会社に行って仕事をして、帰ってきて家事に追われて、ああ、疲れた、今日も1日あっという間に終わってしまった。という生活を送っていたのかな…と思います。
今は、やりたいことがいろいろあって、楽しい。
いろいろ悩んで落ち込んだりもしたけれど、新しい世界を知ることができてよかったです。
以上、「娘が不登校になってよかったこと」でした。
何があっても受け入れらるようになった!前向きに考えられるようになった!母です。
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